SCAJ協会コーヒーマイスター
南蛮屋焙煎士 村松による味の評価
[ 香り ] アールグレイ、白ワイン、マスカット、白桃、青りんご、ブラッドオレンジ、キャンディ、ジャスミン、カモミールなど。高貴なシャンパンを感じる風味をベースに、複雑かつ個性的に絡み合う個性はとにかく強烈。豆、挽いた状態、お湯を注いだ状態と多様に変化する圧巻の華やかな香りは素晴らしいの一言に尽きます。
[ 酸味 ] レモン、ブラッドオレンジなど、ジューシーで煌びやかな酸。柑橘系のフルーティーな酸が、どこまでも明るく華やかに広がる。ティーライクな風味の中に広がるシトリックな酸は、甘味とともに複雑に絡まる強烈な印象を受ける個性です。
[ 苦味 ] 柔らかくて強く、そして滑らか・・・。優しくて芯がある不思議な感覚の苦味は、ミドルからの柔らかなアタックが非常に印象的。主張しないビター感は、他にはない強烈な個性と言えます。
[ コク ] 完熟フルーツを入れたフルーツティーのような、優しくも甘い豊かな感覚がいつまでも広る。非常に奥行きの深い滑らかなボディー感はどこまでも軽やかであり、飲み終えれば豊かで深い。ミディアムボディながら奥行きに広がる様々な風味が複雑に絡み合う様は、濃厚な甘味とともに圧巻です。
味の特徴:[すっきり]印象的な風味と柔らかなコク
焙煎度合:中煎り
このコーヒーについて
ゲイシャ種とは…
エチオピア起源の原種のひとつとされる「ゲイシャ種」が、世界の注目を集めたのは2004年。パナマ国内における国際オークションにおいて、「ラ・エスメラルダ農園」が出品したゲイシャ種が当時世界最高落札価格を記録したことからその物語は始まりました。このゲイシャ種は、原種に近いことから栽培が非常に難しい品種であり、また病気にも弱く生産効率も悪いことから長い間注目される事もなく、当時世界からは完全に忘れられていた品種のひとつでした。
この「エスメラルダ農園」の大成功をきかっけに今や世界中で栽培され、その土地やマイクロ気候などゲイシャ種とテロワールとの相性、また様々な精製方法も加わり、一口に「ゲイシャ種」と言っても生産国や農園ごとの個性が多種多様に存在するのが現状です。
そんな中、
2023年9月に南蛮屋ガーデンへ訪問された「ホンジュラス バードフレンドリー(R)」生産者であるCOMSA農協代表ロドルフォ氏の兄であるジェラルド氏が営む「ミ・レイナ農園」産ゲイシャ種が、「Golden Cup CAM 2024」にて総合優勝を成し遂げたという嬉しいニュースが飛び込んできました。
今年の中米で一番美味しいと評された フェアトレード認証コーヒー ゲイシャ種の特別な香味をご堪能ください。
国際フェアトレード認証コーヒー品評会
Golden Cup CAM 2024
「Golden Cup」とは国際フェアトレード認証を取得したロット限定の品評会であり、2015年に始まり現在は13か国で国ごとに毎年開催されています。
今年開催された『Golden Cup CAM 2024』は、6ヶ国・13部門にて構成され、最終審査はホンジュラス・コルキンで開催されました。CAMとは”Centro America y Mexico” (中米およびメキシコ)の意味であり、グァテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ、メキシコの6ヶ国となります。
ジャッジは、世界12か国からフェアトレード認証を持つ生産者・トレーダー・ロースター合計18名が務めました。各国の主要産地ごとに行われる地区予選を勝ち上がった地区代表が最終審査に上がり、ブラインドカップ・SCA方式で評価され順位が決定されます。
今年の中米で一番美味しいと評価されたフェアトレード認証コーヒーとなります。